腰痛の原因|椎間板ヘルニアが痛みの原因ではない理由

椎間板ヘルニアや腰痛の原因
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-薬を使わない治療「アロハ医学」-

この記事のポイント
1. 腰痛の原因は、関節付近の筋肉と腱、及び周辺の軟部組織の炎症
2. 炎症する原因として、軟部組織(筋肉、筋膜、腱、靭帯など)の硬直による血行不良や体液の停滞、及び酸化物質の蓄積、現代型化学物質の蓄積、氣の滞り、生態電気の滞りがある
3. ノセボ効果による腰痛もある(例えば意識的に動かすことを怖がって、痛みの部分から力を抜けないでいることで硬直が起きる)
【この記事の監修ドクター】
ジュジュべ・ハワイ・クリニック院長
東洋医学博士  亀井士門 医師  ~Dr. Cimone Kamei~

腰痛の原因とは?

腰痛はほとんどの人が人生で一度は経験する腰の痛みを呈する不調です。多くの場合、背中、下部、臀部から足まで影響することもあります。軽度の打撲、捻り、寝違え、ぎっくり腰など一般的な不調による腰痛や、医療機関で診断名がつく多種の慢性的な腰痛、そして事故などの外因的な怪我による腰痛もあります。腰痛の原因に関する考え方は現代西洋医学とその他東洋医学やアーユルベーダ等の伝統医学の間で大きく違います。

現代医学では、腰痛の原因を脊椎、脊髄や軟骨、神経、内臓、血管等の構造的な異常と考えるため、医療機関でX線、MRICTなどを使って診断し、機能的・構造的な問題や、腫れ、炎症を視覚的に特定して行きます。これは現代医学の「機械論」と言われる哲学に基づいております。機械論の生命観は物理的に目に見える測定可能なもののみを対象にするため、構造上の異常を原因として重視します。

慢性的な腰痛を伴う疾患として、ムチ打ちによる腰痛、ムチ打ちの後遺症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、神経根圧迫、ファセット椎間関節症候群、脊椎関節炎、骨粗しょう症、腰仙移行椎、脊椎分離症、二分脊椎、脊椎すべり症、脊柱側彎症、骨棘、軟部組織疾患、線維筋痛、筋筋膜炎、線維組織炎、腱炎、尾骨痛、神経腫などが一般的に診断されます。

現代医学では、これらに加えてさらに多くの疾患としての腰痛があります。MRI等のスキャンをすることで、腰椎間の椎間板が突出して神経を圧迫している状態や、神経根等の圧迫を確認してこれらの構造的な問題が痛みの原因であるとし、椎間板ヘルニアや脊柱狭窄症などをはじめとする、それぞれの診断が特定されます。

疾患にもよりますが、一般的に痛み止めの薬物療法、コルセットや局所麻酔、ステロイド剤などのブロック注射、体操や、牽引などの保存療法が試みられ、回復がない場合は、突出した軟骨組織や構造異常に対して手術処置が勧められます。現在では見直しも出ていますが、現代医学では一般的には、構造異常やヘルニアなどの構造異常が原因であり、この原因を取り去るには観血的療法、つまり手術こそが根本治療であると考えられています(2020現時点)。そして日常の生活の中でその部分をあまり使わない様にする「予防・再発防止の注意点」が課されます。

腰痛全体の15パーセントがこの様な特異的腰痛となり、MRI等の画像所見を含む機械論的な診断で説明できるとするもので、残りの85パーセントが画像所見では分からない非特異的腰痛とされているようです。この場合は、医療機関によって心因性の腰痛の可能性などもみられるようになり、生気論的な腰痛の原因論も模索され始めているようです。

東洋医学での腰痛の原因は、気の流れが滞る「気滞」、体液の流れが悪いとする「湿痰」、血流が悪くなる「血滞」や「瘀血」、気候などから来る「外邪」、内臓の機能低下が関与する「脾虚」や「腎虚」などであるとします。よって氣や血液の流れを改善して体全体の健康バランスをとる治療と、患部付近の筋肉の硬直を緩めて血行を促進する治療を行います。

腰痛と炎症の関係

これら東洋医学をはじめとするアーユルベーダなどの各種自然医学は、目に見えない氣などの生態的・宇宙的なエネルギーも考慮する「生気論」に基づきます。腰痛の場合も、部分的ではなく全体として変化する生命活動を重視し、これを整えることで組織全体が均等を取り合う作用を取り戻すことに重点をおきます。

これらの医学は構造的な異常が医学的に確認できる様になる遥か昔から、体全体の健康バランスや自律神経のバランスをとり、内臓機能や内分泌機能を正すことに基づく腰痛治療を効果的に行ってきました。

構造的な異常を見つける診断が可能になった現在において、腰痛がたとえ西洋医学が言う特異的腰痛でも、各伝統自然医学は、突出したヘルニアやその他の西洋医学的な診断で確認される骨のズレや、軟骨の消耗、神経の圧迫などの構造的なものを問題として正そうとする観念ではありません。

このことから、診断技術の発展により昔には分からなかった構造異常という原因が確認できる様になった現代では、これらの構造的な原因を無くさない伝統自然医学による治癒は起こり得ないとする機械論に基づく立場からの議論もあります。

現在ではこの考え方が治療側共々多くの人々にとっても一般的になっています。それによって伝統的東洋医学やその他の自然医学の治療は特異的腰痛に関して、痛みの原因の治療の代わりに、体全体のバランスや患部の血行を良くする、むしろ保存療法的な療法と理解されている一面もあります。

このことから現代の一般医学はもちろんのこと、今では多くの生気論に基づく自然医学系の医師や治療師も、構造異常がある特異的腰痛の場合、最終的には構造異常を治療するとする機械論よりの考えになりつつあります。

つまり、手術を行わない自然医学の多くが、特異的腰痛に関しては保存医療的に治療を行い、最終的には西洋医学同様に構造的な原因を正すことに重点をおく様になりました。自然療法を使いつつも科学的見地に基づく、多くのカイロプラクターや、ナチュロパシー医も、保存療法的に患者さんを楽にさせる方向性での治療になるようです。同じく自然療法の一つであるオステオパシー医は、現代では現代医学と同じ様に手術を行います。

近代の東洋医学の医師や鍼灸師も、そのほとんどが、西洋医学の視点を取り入れています。これによって医学で原因がわからない非特異的腰痛に関しての治療を得意とする風潮ができており、構造異常が認められる多くの特異的腰痛へは、東洋医学では根本治療にはならないという理解の元に、保存療法的な立場で治療しているのが現状です。また一方では、現代西洋医からの視点を全く取り合わない東洋医学一筋の治療家も多く、東洋医学の経絡理論のみで治療に終始してしまうことから、治療側両者の意見が混じり合わない現状があります。

構造異常が認められる現代の特異的腰痛に対して、生気論である東洋医学的な経絡治療を行っても良い結果が出ない現状があります。同時に、西洋医学の機械論だけで構造異常を手術で正してもいつも良い結果が出るとも限らないのです。

和合医学であるアロハ医学では、構造異常は必ずしも痛みの原因にならないとする立場から、腰痛の本質を見て生気論に基づく原因を考察します。しかしこの為には、まず機械論に基づく現代医学を根底にした原因論による改正を用いています。

たとえば椎間板ヘルニアを例に挙げると、そもそもヘルニアは痛みの原因という理解には大きな間違いがあります。押し潰された椎間板が痛むというものですが、ヘルニア部分の椎間板組織には神経がないのでその部分で痛みを感じません。また、突出した椎間板が神経根を圧迫して痛むという理論も一般的ですが、実はその付近の神経は痛覚神経ではないので、この場合麻痺はしても痛みを感じないのです。これは、中高年の70パーセント以上にヘルニアが見られるにもかかわらず、痛みを感じる人と感じない人がいることでも分かります

椎間板ヘルニアの構造的な部分は痛みの原因ではないと同じようなことが、その他の様々な特異的腰痛疾患の原因論でも言えるのです。

1.関節内の骨の間には軟骨と滑液しかなく、軟骨には神経も血管もない。

髄核と線維輪

2.軟骨が完全になくなり骨が擦りあう場合でも骨には神経がない。痛みを感じる骨膜や関節包などの繊維膜は関節の周りにあり、関節の中や骨と骨の間にはない。

3.脊柱は強靭な硬膜という繊維でまとめられており、自由に前にも横にも動くのでMRI等にも映るずれた骨は一定の方向に筋肉の収縮で引っ張られたか押し出されて動いたものである。

4.つぶされている軟骨(カートリッジ)には痛みを伝える感覚神経は存在しない。

5.カートリッジ(椎間板)が飛び出して神経根に触れても柔らかいので神経を押しつぶすことができない。

6.仮に神経根を強度に圧迫した場合、麻痺にはなるが痛みにはならない。

7.腰痛は収縮した筋肉やその周りの軟部組織に出た炎症で“ずれた骨”や“圧迫された神経”または“つぶれた軟骨”自体が痛いわけではない。

8.痛みは炎症した筋肉や腱などの組織で感じており、この炎症は、結びついている骨を移動させるほど強く収縮(緊張)した筋肉の硬直による筋肉内部、及び周辺の軟部組織の血流不足により引き起こされている。

この様に腰痛の本質は腰椎の関節付近にある筋肉やその他の組織で痛みを感じているのです。椎間板が突出する事自体が、筋肉の過剰な緊張によって腰椎に圧力がかかることで組織が押し出されて起こるので、直接的な痛みはその緊張した筋肉に血流が損なわれて炎症しています。だから椎間板組織の「突出は原因でなく結果」であるという事になります。

様々な疾患によって部位や症状が異なりますが、仙骨や臀部に近い仙腸関節にある筋肉組織や下腹部の深部にある腸腰筋など、腰から大分離れた筋肉が硬直して痛みを感じていることや、疾患に関係する筋肉組織や軟部組織に硬直や炎症がある事には変わりません。また、精神的ストレスによってノシセプターという受容器で痛み信号が発信している場合が多いことも同じです。

アロハ医学での痛みの原因は、関節付近の筋肉と腱、及び周辺の軟部組織の炎症と見ます。その炎症が起こる理由は:

1.腰や関節周辺組織の硬直

⇒患部付近の筋肉と腱、軟部組織が硬直していることで血流が阻害されている。体がそこに炎症を起こすことで血流を整えようとする。

2.血液・体液の酸化と滞り

⇒現代型の高タンパクでミネラルが欠乏した食事により、酸化物質が増えて血液が澱んでいてスムーズに流れない。体液が酸性に傾いている。乳酸などの酸性物質がたまり、患部が固くなり炎症が起こる。その部分に炎症を起こして細い血管を拡張させて血流を促そうとするのが炎症。

3.生体電気の帯電・不足

⇒血液や体液の停滞や酸化および、化学物質の問題も体内の静電気の帯電や電子不足からも起こっている。

4.現代型化学物質の蓄積

⇒多くの食品添加物を含む食べ物や化学薬剤の使用を通して、昔にはなかった化学薬剤が体内に蓄積している。

 5.ノセボ効果による腰痛

⇒物事を良い方に考える事で体を改善させるプラセボ効果と逆に、悪い方に考える事で体を悪くさせるノシーボ効果がある。例えば意識的に動かすことを怖がって、痛みの部分から力を抜けないでいることで硬直が起きる。このことはさらに交感神経をも緊張させ、さらなる痛みを誘発する。

6.脳で感じる腰の痛み

上記の理由で、侵害受容器(ノシセプター)が刺激されて“脳”で痛みを感じている。

つまりアロハ医学での腰痛の原因は、骨折や腱の断裂を伴う腰痛以外、医学的に特異的腰痛でも全て腰の関節付近の軟部組織(筋肉、筋膜、腱、靭帯など)の硬直による血行不良や体液の停滞、及び酸化物質の蓄積、現代型化学物質の蓄積、氣の滞り、生態電気の滞り」いう見方をします。

また、ムチ打ち(ほとんどの場合で軟部組織の損傷はない)による腰痛、またムチ打ちの後遺症(損傷があった場合でも既に損傷は治っている)や、診断しても構造異常が見つからず現代医学で原因がわからない非特異的腰痛についても同じ見方をします。アロハ医学の腰痛に関する原因論は、15パーセントに認めらる特異的腰痛でも、残りの85パーセントの非特異的腰痛でも全く同じことであると見て、多くに振り分けて考える代わりに本質的な根源を診る生気論の一元理論です

このアロハ医学の理解を前提にすると、なぜ伝統的な鍼治療や東洋医学、及び多くの自然医学が遥か昔から構造的な問題を直に治療しない方法で痛みを改善させてきたかが明確になると思います。つまり構造的な異常を残したままでも痛みはなくなり、筋肉の緊張緩和と同時に突出部も落ち着いて行くのが本質です。

しかしそれは化学物質がなく、生活スタイルも違った昔の話で、現代には化学物質の蓄積や生活習慣の欧米化という昔にはなかった新たな問題があるのです。加えて現代の東洋医学や自然医学も、近代的な診断技術による、構造異常それすなわち腰痛という誤謬が発生しているのが現状で、そこから生じるノセボ効果によって患者さんの回復がさらに半減していると考えられます。

現代東洋医学が構造的な問題を原因とする機械論を取り入れしまったことで、治療師と患者様共々が暗示にかかり、腰痛を改善させないノセボ効果が患者様と治療家の精神で作動しているのです。加えて医療改正法以降の現代の鍼灸技術がもはや医療としての鍼灸でないこと、そして本来同時進行で使われるはずの漢方医学が鍼灸師によって用いられていないないという伝統的な東洋医学がそもそも「不在」になっている現状もあります。(「東洋医学」参照)。

また、現代医学で構造的な異常だけを手術で取り去っても、本当の意味の原因を改善したことにはならず、このことは腰痛手術後も痛みが完全に取れない患者さまが多いことを裏付ける大きな理由でもあります。

よって西洋医学でも現在の東洋医学でも、治療者側の意識がMRI診断で見える構造異常の視覚的状態に執着した状態にあることで、その部分をピンポイントで消去しなければ治らないとする負の暗示を患者さまに植え込むことになります。それによって構造的な異常を呈する腰痛疾患は手術なしでは治らない腰痛であるというノセボ効果が発生し、その緊張によって患者様は患部に余計な筋肉の硬直を抱えてしまうのです。組織の緊張があると血流が阻害されることで炎症につながります。医学の種類に問わず治療家と患者様両者が、悪いノシーボ効果を抱えたまま治療が行われていることこそが、現代の多くの腰痛を持つ人々の改善が半減する大きな理由の一つです。

これは外傷や骨折、組織の断裂がない腰以外の:首や背中の痛み、肩こり、ムチ打ち、肘、膝、指の痛み、寝違い、膝等の軟骨のすり減り、腱や靭帯の部分断裂、テニス肘、変形性関節症、軟骨軟化症、変形性膝関節症、踵骨棘、四十肩、五十肩、軟部組織疾患、腱鞘炎、線維筋痛、筋筋膜炎、線維組織炎、腱炎、神経腫、股関節形成不全、足底筋膜炎、多発性単神経炎、TMJ顎関節症候群、および各種関節炎などを含む、その他多くに当てはまります。

 

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