三叉神経痛

三叉神経痛とは

三叉神経とは第一枝眼神経、第二枝上顎神経、第三枝下顎神経の3つに分かれる顔の神経であり、その神経に対して違和感や激しい痛みが発生することを三叉神経痛と言います。

三叉神経痛は三叉神経に対して1箇所のみではなく、複数箇所に対して発生することがあります。

三叉神経痛の症状

三叉神経痛の症状は洗顔や髭剃り、歯磨きといった日常の行動を行った際に突発的に長時間持続するのではなく、数秒間と短い時間激しい痛みが出ます。

また少ないケースではありますが、慢性的に痛みや違和感が発生することもあります。痺れとずっと顔に何かが引っ付いた感覚がするといった症状もあります。

三叉神経痛の原因

典型的な三叉神経痛の原因は顔面の感覚を司る三叉神経の付け根に血管が圧迫することによって、起こると言われています。
三叉神経の経路にはたくさん小さい血管があり、この小さい血管が膨張する事で神経に圧力をかけていると言われており、 血管の圧迫から三叉神経に異常な神経回路ができ、疼痛の原因になると考えられています。 血管が膨張する原因は老化や動脈瘤と言われています。
他にはウイルスによる感染、脳腫瘍などが原因として考えられ、いずれにしても医師の診断が必要です。

三叉神経痛の治療方法

外科手術

手術により神経を圧迫している血管を剥離して疼痛を除去する手術方法であり、根本的な治療のため最も効果的な治療法です。

投薬療法

抗けいれん薬を用いた痛みの緩和を目的とする治療方法です。 ただし、根本的治療ではないため再発する可能性や痛みが完全に緩和されない場合があります。

定位放射線治療

定位放射線治療は脳の外の多くの方向から放射線を照射して、脳の奥の一点に対して放射線を当てる治療方法でガンマナイフ・サイバーナイフがそれに相当します。
約6割~8割の患者に対して有効と言われておりますが、根本的治療ではなく症状の改善に数ヶ月必要な場合は内服薬の併用が必要な場合もあります。
定位放射線治療の利点は高齢者や外科手術が難しい患者様でも治療を受けることが可能という点です。

間違えられやすい他の病気

顎関節痛、群発頭痛、副鼻腔炎

この病気に詳しい医師

福島 孝徳 先生

東京脳神経センター病院 福島孝徳脳神経センター 最高顧問

東京

専門分野
脳腫瘍(髄膜腫、聴神経腫瘍、神経鞘腫、下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫、脊索腫、類皮腫、類上皮腫、海綿状血管腫、その他の脳腫瘍)

顔面けいれん、三叉神経(片側顔面の激痛を起こす)、舌咽神経痛

脳血管障害(巨大脳動脈瘤、バイパス手術など)
診療科目
脳神経外科全般
相談事例