糖尿病

糖尿病とは

糖尿病は血液中のブドウ糖濃度(糖)が高い状態になりやすい身体的特質を言い、空腹時の血糖が126mg/dl以上、食後2時間後の血糖値が200mg/dl以上ある場合に診断される病気です。

糖尿病の症状

口の渇き、疲労感、体重減少、多尿、視力障害、多食、化膿傾向などの症状がみられ、慢性の高血糖が続くと全身の血管に異常が生じ、様々な臓器に重大な障害、慢性合併症を引き起こす場合があります。血糖値が高いことだけで、必ずしも自覚症状が認められないこともあります。

放っておくと大変危険な糖尿病

糖尿病と気づかない、または糖尿病と診断されたが治療を行わなかった結果、以下のような合併症を起こす可能性があります。

糖尿病が引き起こす感染症

歯周病・口内炎・湿疹・皮膚炎・肺炎・肺結核・胆嚢炎・腎盂炎・膀胱炎

糖尿病が引き起こす合併症

糖尿病昏睡・血管障害・脳血管疾患・網膜症・高血圧・動脈硬化・狭心症・心筋梗塞・糖尿病性腎症・腎不全・壊疽・間欠性跛行

感染症・合併症の中には肺結核・心筋梗塞といった命に関わる病気にかかる可能性も出てきますので、糖尿病の可能性、または診断された場合は早急に医師に相談し、治療することをお勧めします。

糖尿病の原因

糖尿病は糖や脂質の代謝に重要な役割をもつホルモンであるインスリンの働きが不足することによって起こります。インスリンは肝臓や全身の筋肉、脂肪組織における糖・タンパク・脂質の代謝調整に重要な働きを担うペプチドホルモンで膵臓の内分泌部である膵島(ランゲルハンス島)に分布するB細胞で産出され、血液中に分泌されます。食物中の糖質は腸管でブドウ糖(グルコース)に分解され吸収されて、血液を介して、脳、肝臓、筋肉、脂肪組織など全身に運ばれます。インスリンはこのようなブドウ糖を消費し、血糖値を下げる働きをします。

肥満、高脂肪食摂取、運動不足、種々のストレスなどの環境因子もインスリン抵抗性の悪化やインスリン分泌機能の低下に関与し、2型糖尿病(後述)の発病や悪化の原因となり、 また、血糖値を高める働きのあるホルモンの過剰分泌による疾患や膵疾患、肝硬変などが原因で糖尿病の状態になる場合もあります。

間違えられやすい他の病気

バセドウ病、自律神経失調症