クーラーって身体に悪いの?特に高齢者が誤解しがちなクーラーの使い方
クーラーが身体に悪い?
毎年は夏が暑くて、熱中症での死亡の報告も少なくありません。
熱中症の予防対策の一つは冷房を活用することですが、いまだに冷房・クーラーを使わない人もいます。
パナソニック社が行った調査によると、エアコンの利用を控える理由としては「電気代がかかるから」「冷えすぎるから」「体に悪いと思うから」の三つが上位を占めています。特に高齢者は「寒い」と感じたら、冷房=冷えすぎる、体調に悪いというイメージがついてしまい、利用を敬遠することになるとのことです。
確かに長時間冷風を体に当てると身体が冷えてしまい、全身の血行不良が起こることがあります。ただし、体調不良になった人では冷房の効いた場所と冷房のない場所を頻繁に出入りする人が多いことがわかっています。温度変化が激しければ激しいほど、体調を壊してしまいます。
また、エアコンをつけずに暑い環境にいると、熱中症になってしまう恐れがあり、これも身体に良くなく、命に係わることもあります。
暑い夏を乗り越えるためには、冷房を上手に利用することが大事です。
クーラーを活用するポイント
エアコンを利用して、快適に過ごせるためのポイントをご紹介します。
温度計を使う
高齢者は暑さ・寒さが感じにくくなっている場合もあります。暑さを感じにくいから、冷房をつけないこともあります。ただし、暑いと感じなくても体に負担がかかり、熱中症になってしまうケースも少なくありません。
この場合は温度計を使うのが一番です。目に付く場所に温度計を設置して、いつでも室温を把握しましょう。室温が28℃を超えたら冷房をつけるというルールも決めて、熱中症のリスクを軽減できます。
湿度が高くて熱中症にかかりやすくなることもありますので、温度だけでなく湿度も表示されるものがおすすめです。
エアコンの調整
冷房を上手に活用するためには、温度調整だけでなく、風向きも重要です。
温度は28℃を超えないように設定しましょう。27~28℃は理想的な温度設定と言われていますので、室内のクーラーをこれくらいに設定すると、体が冷えすぎません。
また、体に冷風が当たらないように風向きを調整することで、エアコンの風が苦手な方も不快感を抱きにくくなります。
就寝中もエアコンを活用する
熱帯夜とは、夕方から翌朝までの最低気温が25℃以上になる夜のことをいいます。夜が暑いと、寝付きが悪くなり、夜間に熱中症を発症する可能性も高まります。そのため、就寝中もエアコンをつけたほうが安心です。
冷房をつけっぱなしにするのが苦手な場合は、タイマー機能を活用すると良いです。運転させる時間は、寝付いてから3時間と起床前の30分〜1時間だけに設定するのがおすすめです。
クーラーを上手に使うコツ
エアコンをつける前に換気を
自宅に戻ったらすぐにエアコンをつける人が多いでしょうが、帰宅したら冷房をつける前には窓を開けて換気を行った方が良いです。部屋の中にたまった熱気を外に逃がしてから、エアコンを動かすことで、節電もできますので、無駄な電力を消費しなくて済みます。
エアコンのフィルターを掃除
エアコン内部のフィルターにほこりなどがたまります。フィルターにほこりが詰まってしまったら、部屋の温度を下げるのにより多くの電力が必要になってしまいます。定期的にフィルターを掃除しましょう。
エアコンの室外機に直射日光をあてない
室外機の温度が上がると、たまった熱を逃がす効率が下がってしまいます。エアコンの室外機をできるだけ、日陰に入れたり、よしずを立てたりして、直射日光を当てないようにしましょう。