スポーツによる外傷

野球肩

野球肩とはボールを投げる動作時~投げ終わった後に痛む肩のことであり、バレーのスパイク、テニス・バトミントンのスマッシュ、陸上の投槍など腕を振りかぶって投げる動作を総じて野球肩と呼ばれています。

野球肩は棘上筋腱炎、上腕二頭筋炎、インピンジメント症候群、滑液包炎、上腕骨骨端線傷害の5つに大きく分けられ、誤った投球フォームで投げ続けた場合や小中学生などの成長期になりやすいと言われています。
または野球のポジションによって投球のモーションが違うため、肩を痛める箇所も異なります。

野球肘

野球肘は投球動作が繰り返されることによって起こる障害で3つのパターンがあります。

内側型

振りかぶってボールを投げる瞬間の動作に対して、肘の内側に強い引っ張りの力が加わります。この繰り返しで肘の内側側副靭帯の損傷、また上腕骨の肘関節に障害が起きます。

野球肘は内側型から症状の悪化で外側型に移行する場合が多いため、内側型のうちに発見・治療が必要だと言われています。

外側型

骨が未成熟のときに投球動作を繰り返すことによって、肘関節が強制的に外反され、橈骨の肘側の骨頭が衝撃を受けて血行障害が起こる状態のことを言います。酷い場合は骨の一部が軟骨とともに剥離骨折します。

後方型

肘の後方が投球動作によって圧迫されたり、引っ張られたりして障害が起こります。

野球肘は一般的に内側型が圧倒的に多く、原因は投球動作で手関節を屈曲させる筋肉を多用するために起こるため、対策として投球動作後は筋肉のストレッチやマッサージを行う事が大事です。また筋力増強を図ることが野球肘を予防する上で最も重要なことと言われています。

テニス肘

テニスのバックハンドおよびフォアハンドのストロークで肘関節に痛みを生じる場合のことをテニス肘と言い、日常生活においてはドアのノブを回す時やタオルを絞る時などに同様の痛みが生じます。

テニス肘ではバックハンドの場合は手関節を背屈(後ろに反らせる)する筋肉、フォアハンドの場合は手関節を掌屈する(手のひら側に曲げる)筋肉の骨との接合部位の炎症、筋肉の線維の部分的断裂、及び筋肉の使い過ぎによる疲労などが原因とされています。

バックハンドの時の痛みは肘関節の外側にフォアハンドの時の痛みは肘関節の内側に起こります。
受傷直後は痛みを起こす動作は避け、何もしなくても痛みがひどい場合は炎症部分にアイシングを行い、痛みがなくなったら温熱療法に切り替えます。
またストレッチや筋力強化をはかり、筋や腱の柔軟性を回復するようにします。回復後もしばらくは肘の負担を無くすようにエルボーバンドなどを使用して、肘の保護を行います。

治療方法

症状が起こらないように筋肉増強やストレッチなどで対策することが最も重要ですが、病院での治療が必要な場合は以下のような方法があります。

オゾン療法

約100年程前ドイツにて開発され、日本でも戦前から研究されており、最近あらためて注目されている治療法です。ヨーロッパで主に発達し様々な治療法に用いられます。

自家血オゾン療法(血液クレンジング療法)

患者様の自家血液を100cc程採取して、オゾン発生器で精密に濃度を調節したオゾンを血液と混合させてから体内に戻す治療法です。

少量自家血療法

少量の血液(約5cc)をオゾン化し、皮下または筋肉に注射することで免疫力を高める治療法です。

メリット

外科手術を用いない体に優しい治療法です。免疫力を上げ、炎症を抑えて鎮痛効果があります。

デメリット

日本の病院ではまだ導入している医療施設が非常に少ない。