スクレイピング(スクレーピング)の効果・効能について
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-薬を使わない治療「アロハ医学」-
- この記事のポイント
- 1. 様々な病気や身体の炎症は、質の悪い血液や血液の滞りから起こる
- 2. スクレイピングは、血流やリンパの流れを改善し、筋肉、筋膜、自律神経にも作用する。また、同時に経絡などの非物質的な領域にも働きかける治療で、ヒーリング効果も期待できる
- 3. 血流やリンパの滞りを解消するのと同時に、ロジウム金属によりアーシング効果も期待できる
【この記事の監修ドクター】
ジュジュべ・ハワイ・クリニック院長
東洋医学博士 亀井士門 医師 ~Dr. Cimone Kamei~
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スクレイピングとは?
スクレイピング(スクレーピング)は、ハワイのラアウ・ラパアウ(Laau Lapa’au)という伝統医術の表皮を活性させる治療に基づいたアロハ医学の治療法です。スクレイピングは「擦る」という意味です。東洋医学が漢方や鍼治療などの治療法で成り立つ様に、ハワイの伝統医学も薬草、ロミロミなど独自の治療法で成り立ち、その一環として肌を刺激する方法があります。
体の表皮に対して体の一部分を使ったり、様々な治療器具を用いて施術する摩擦治療は世界中の伝統医学でとても広く認められます。ハワイの場合、ロミロミの一環として手や肘を使うことに加え、熱した石(ポハク)や亀の甲羅、又はその他海の動物から取れる骨などが使用されていました。
スクレイピングは東洋医学のカッサや日本の乾布摩擦等の血流や経絡を刺激し、血滞(けったい)や瘀血(おけつ)という血液の滞りを解消する肌を擦る施術と同質な効果に加え、ロジウム金属による電離効果とアーシング効果も相乗されているアロハ医学の治療法です。
何故スクレイピングの治療が必要なのか?
私達の健康にとって大切なことの一つは、質の良い血液が体の隅々まで流れている状態を確保することです。つまり健康な血球細胞がさらさらと流れて体の全ての内臓組織及び奥深くの細胞に届いていることが大切なのですが、病気の人はもちろん、体に不調がある人は、多くの場合この血液の循環が阻害されています。この見方は伝統的な自然医学全てに共通した基本でもあることから、各国には医学の種類に関わらず人を癒すために血流を改善させるための各々の治療法があるのです。
病気の元になる血流の停滞は、肌の表面付近でも起こりますが、筋肉や関節周辺、また、内臓深くでも起こります。東洋医学などの伝統医学では氣の巡りが悪い軽いものは、氣滞(きたい)、血流が滞っている場合、血滞(けったい)や瘀血(おけつ)と呼ばれ、リンパや体液やその他の筋などが凝り固まっている場合は硬結(こうけつ)などと呼ばれます。これらは伝統医学の触診(患部に触って探る診断法)によって観測できるものですが、現代医学のMRIなどの画像で観測できないものであることから、従来の医療機関では通常見過ごされる症状です。
また、血液の流れ等の不調のすべては、痛みや病気、または体の各種不調としても表れますが、現代医学では多くの場合、これらを血や体液の滞りと認識しないため、その病気や不調のみを通常治療である投薬などの対症療法で治療しようとします。このため、問題の根本である血流やリンパの流れの滞りは、多くの場合改善しないで放置されてしまいます。この根本にある血や体液の滞りを解消する効果的な方法がスクレイピングです。
スクレイピングの効果・効能は?
血管とリンパ系への物理的な効果
血管の構造は、心臓、そして大静脈や大動脈、そこから動脈や静脈に繋がり、さらに枝分かれして細くなり末梢血管につながります。そしてやがては、細静脈や細動脈、毛細血管という目には見えないほど細い顕微鏡でしか見えない血管になり、これらは体中の細胞すみずみまで広がって血液を循環させています。
血管の99パーセント以上が細動脈、細静脈や毛細血管からなる目に見えないほど細い血管なので、体中に広がった血管の量は驚くほど膨大です。例えばこれらの血管をすべて集めて縦につなげることができたとしたら、約10万キロメートル、つまり地球一周半分もの長さになります。
つまり血管のほとんどはこれらの目に見えない細さの血管から成っており、内臓や筋肉、または体の中で一番大きな臓器である皮膚や手足の末梢部分にも集中しています。
心臓や肺、腎臓、肝臓や消化系などの内臓器官は、大動脈や大静脈に直接つながっています。その大動脈や大静脈も最終的には細静脈や細動脈、毛細血管に繋がり、その間にある各内分泌器および、子宮、前立腺や目に至るまで、全て一まとまりに繋がっているのです。そしてその血管の末端部分は体の皮膚や手足の先端に広がることから、内臓血管系の観点からは内臓の根の大部分は肌や指先にあるととらえることもできます。
このイメージを分かりやすくするために、植木鉢の植物に例えることができます。植物の実の部分が各種の内臓に当たり、太い幹の部分が大静脈と大動脈です。この植物を土ごと鉢から引っこ抜いて見た時、土に潜って見えないある程度太い根の部分が末梢血管にあたります。鉢がなくなり露出した土の表面を覆い尽くしている細い根の先が肌の表面にある細静脈や細動脈、毛細血管という様にイメージすると分かりやすいと思います。
このように、体深くの内臓の根の部分が、実は一番手の届きやすい肌の表面や手足の末梢に集中していることより、多くの伝統医療は内臓の状態を改善する施術として肌や指先の治療を行うのです。一番浅い部位である体の表面にある皮膚への治療は、実は内臓という体で一番深いところを治療しているということに置き換えることができます。
物理的な摩擦と圧力による効果
スクレイピングの効果の一つは、末端が集中する皮膚の表面およびその筋膜などに摩擦と圧力が働きかけて血流が改善することにあります。施術すること血管を拡張することによって瘀血や血液の滞りが流れて炎症が消えるのです。また血流が改善された部位に関連する体の部位や臓器などの機能も促進されます。
また、リンパの流れ自体が、血液の流れに依存することから、血流を改善させることそれすなわちリンパの流れの改善になり、滞ったリンパ液の循環も促進します。
スクレイピングによる体質改善の本質として大切な理解は、肌にある末梢血管空間の機能が促進されることです。特に現代医学でもわかっていることは、肌の表皮からランセットで採取する血液と、体の奥深くから注射器で採取する血液では、血に含まれる内容成分が大きく異なることです。体の表皮の血液と体深部の血液ではその質が全く違い、皮膚周辺の血液には体奥深くの血液には見られない様々な老廃物や、血糖がたくさん含まれているのです。
これは一般に認識されている肌の機能以上に、肌の表皮では様々な生命活動が行われていることの現れとして、国際自然医学会の森下敬一博士が末梢血管空間理論として採り上げています。
例えば肌表面は、古い細胞が剥離していく代謝作用に加え、太陽光線の紫外線からビタミンDを生成することに加えて、リンパに有る老廃物を静脈に振り分けたりしています。末梢血管空間理論では、腸内造血に加えた経絡造血と呼ばれる造血現象まで肌付近の経絡で行われているとしています。
スクレイピングは、無数の生命維持現象が行われる、肌の中の末梢血管の先にある極微空間を活発にするのです。
また、近年では一般的に石油系の合成界面活性剤で作られている、合成石鹸、ボディーソープ、スキンケア類を使用する事から、これらは経皮毒となって皮膚から侵入し体に害を生むことが懸念されています。スクレイピングは、これらが沈着した末梢血管空間の掃除をするとも考えられています。
参考文献『森下自然医学』の概要より
自律神経を安定させる効果
また、肌の表面には神経も張り巡らされています。このことからスクレイピンぐで肌に対して適度な摩擦をすることは自律神経を安定させます。
自律神経は、全ての内臓機能及び、頭の先から足のつま先まで支配し、内分泌器とも関連して体の恒常性という生命が生きるために必要な反応全てを維持しています。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれています。交感神経は逃走と闘争の神経と呼ばれ戦ったりストレスを感じた時に機能する神経で、心拍数を早めたり筋力を促進したりして戦いに備える様にする神経です。交感神経モードが長く続き交感神経過多になると体に負担がかかり痛みや体の不調が出てきます。一方、副交感神経は心身がリラックスした時に機能し、栄養を消化吸収させたり体を治癒する時に大切な機能を促進します。
しかし、喘息や多くの自己免疫性疾患と言われる状態は、副交感神経過多の状態であることも多いものです。生命の営み全てに存在する「波」を考察するアロハ医学の立場から見ると、副交感神経過多も交感神経過多の波によって作り出されることで起こるとみます。よってこの場合も交感神経の異常が副交感神経の異常な波を生み出すきっかけになっていることから、やはり交感神経の緊張を解放することで副交感神経の状態を整える方法が効果的なのです。
自律神経を表皮から影響する方法として、肌を叩いたり、冷やしたり、熱すぎる温度や傷つけたりする感触を与えると交感神経が緊張します。一方、心地良い感触を与えたり、温もりを与えると交感神経が安定し、副交感神経が作動します。
スクレイピングは肌に心地よい摩擦を送ることで、その部位に関連する交感神経を安定させて、副交感神経を作動させることで自然治癒力を高めるのです。
経絡に作用する効果
東洋医学では、全身の肌の周辺に経絡という「氣」の通り道があり、この経絡上にツボが配置されています。五臓六腑と呼ばれる全ての内臓組織は、全てこの経絡に繋がりそれが肌の表面に配置されているので、健康の基本は、肌にある経絡内を氣が順調に流れている状態を保つことです。氣の滞りを解消させることは、とても大切なことですが、スクレイピングは経絡に作用して氣の流れを改善させます。
筋膜に作用する効果
スクレイピングセラピーの圧の強度を調整することで、筋肉の奥深くまで施述効果を出すことができ、同時に筋膜も解放させます。多くの痛みの、その痛みは関節内ではなく、関節の周りの筋肉や筋膜にある事から、ここに作用させることは重要です。古来の柔術に基づく骨継ぎでは、筋を伸ばしたり、筋を整えることで歴史的に各種の痛みを解消してきましたが、スクレイピングも同種の作用を発揮します。
スクレイピングの4つの原理
患部への物理的効果
スクレイパーが接触する部分には凹凸があり、この部分が物理的に作用することで血流が改善されたり、自律神経を安定させる効果、筋肉や筋膜を解放する効果を生みます。
患部への微弱電流効果
スクレイパーは純シルバーの上にロジウムという電気の伝導率がとても高い貴金属コーティングで作られています。ロジウムは排気ガスを無害化させる三元触媒の一つであり、窒素酸化物を窒素に還元する作用を持つ特別な貴金属です。これはロジウムによる電離(イオン化)によるものですが、この原理も微細電気の一つであると言えます。
スクレイピング効果の一つとして、治療中の摩擦によるロジウムと肌によるイオン化の自然原理を利用して、皮膚とロジウムの反応が生む微細電流による刺激の応用も考慮されています。電離が生む微弱電流セラピー効果として、ブレスレットで刺激した部分の血流改善や、経絡への刺激になることも期待されています。
患部へ直接アーシング効果
スクレイパーは導電性の良い金属なので、クライアントとセラピストがアーシングされた状態でスクレイピングが行われることで、患部へのアーシング効果も相乗されます。アーシング環境が整っていない場合は、携帯用アーシングコードをスクレイパーに繋げて背術が行われます。
アーシングは地中に静電気を放出し、同時に自由電子を取り入れる事で、帯電を解消する事から、血流を改善して炎症を改善することが科学的に立証されています。スクレイピング部位が直にアーシングされている事で、スクレイピングが解した酸化物質が流れやすくなり、より効果的に血流が促進されます。
スクレイピングのヒーリング(治癒)効果
スクレイピングは物理的、電気的な原理により皮膚の機能に働きかけ、血流やリンパの流れを改善し、筋肉、筋膜、自律神経にも作用します。また、同時に経絡などの非物質的な領域にも働きかける治療です。生気論の医学では、意識と治癒の関係や、経絡よりさらに形而上学的(現象界の奥にある目に見えない非物理的な領域)なエーテル体などの関与も、大切な医学の一環として考慮します。
スクレイパーは発祥地ハワイで、クペ・エリマと呼ばれており、ハワイ先住民族による全人類の「魂の傷の癒し」の願いが込められていることより、プウホヌアの土地のマナによる癒し効果もあるのかもしれません。
スクレイピングの施療が可能なところ
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