膝の痛みは本当に変形性膝関節症?別の原因かもしれない可能性とは

膝の痛みの原因

膝の痛みの主な原因は、加齢や肥満、筋力低下による変形性膝関節症などで、膝の軟骨がすり減り炎症が起きることが多いです。また、スポーツによる靭帯や半月板の損傷、鵞足炎、腸脛靭帯炎も、膝の痛みの原因です。安静時や夜間に痛む場合は、関節リウマチや骨壊死の可能性もあります。

変形性膝関節症

加齢や肥満、O脚などにより膝の軟骨がすり減り、痛みや炎症、変形を伴う疾患です。
初期は動作開始時の痛みや違和感が特徴であり、進行していくと階段昇降や正座が困難になり、末期には歩行困難や夜間痛を生じます。
男性に比べて女性は筋肉量が少なく、関節が柔らかく靭帯が緩いため、女性に発症しやすいです。

半月板損傷・靭帯損傷

半月板損傷は、膝の軟骨組織(半月板)に亀裂や断裂が生じ、痛みや引っ掛かり、水が溜まるような腫れを引き起こす疾患です。若年者のスポーツ外傷や加齢に伴う変性が主因です。
スポーツや交通事故で強い力が加わり、前十字靭帯や内側側副靭帯が伸び・断裂する怪我も、膝の痛みの原因です。放置してしまうと、変形性膝関節症のリスクが高まると言われています。

鵞足炎

鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側下部にある筋肉の腱が付着する「鵞足」が、ランニングや膝の屈伸の繰り返しで摩擦・炎症を起こし、痛みや熱感を生じる疾患です。初期は運動後や階段の昇降時に痛みますが、放置すると安静時も痛むようになります。

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎は、膝の屈伸運動の繰り返しで太ももの外側の靭帯が大腿骨と擦れ、炎症を起こす障害です。主な原因は走りすぎなどですので、「ランナー膝」とも呼ばれています。
初期は膝の外側に痛みや焼けるような鋭い痛みですが、放置すると歩行時も痛むようになります。

関節リウマチ

膝の痛みは、関節リウマチが原因で起こることがあります。膝関節に炎症が起きると、激しい痛み、腫れ、朝のこわばりなどの症状が発生します。
放置してしまうと、膝の軟骨がすり減り、変形性関節症へ進行しやすくなるとされています。

膝の痛みの診断

膝の痛みは、画像検査だけでなく、診察・問診も必要です。

画像検査

レントゲンでは骨の変形を確認でき、MRIでは半月板や靭帯などの組織の損傷を特定できます。

診察・問診

膝の痛みは、歩き始めや膝の曲げ伸ばし時に出ることもありますので、画像検査に加えて、医師による診察も必要です。
診察時は、症状の場所や痛みのタイプを確認でき、またレントゲンやMRIの画像を合わせて総合的に診断されます。

自己判断は難しい場合が多いですので、1週間以上続く痛みや急な炎症症状がある場合は、専門医に相談することをおすすめです。

膝の痛みの対処法

膝の痛みは、炎症(熱感・腫れ)がある急性期と、2〜3日後の慢性期にて対象法が変わってきます。

急性期の痛みの場合

急に膝が痛くなったりして、熱がある場合、まずは安静にして、痛む箇所を15〜20分程度、氷や冷たいタオルで冷やすと良いです。激しい運動や負担がかかる動作は避けましょう。
腫れがひどい、歩けない、熱が引かない場合は整形外科を受診することをおすすめです。

慢性期の痛みの場合

痛みが長く続いている場合、膝が硬い場合は、湯船につかるなどして血行を促進し、筋肉をほぐすと良いです。
また、膝周りのストレッチをするのも有効です。壁に手を突き、かかとをお尻に引き寄せて30秒キープする大腿四頭筋(太もも前)ストレッチや、足を伸ばして座り膝裏を床に押し付けるようにストレッチはおすすめです。
無理のない範囲で、椅子に座り膝をゆっくり伸ばして太ももの前を鍛える膝伸ばし運動、横向きに寝て、上の足をゆっくり上下させる横向き足上げ(股関節外転)の運動で、筋力を向上させて効果的です。

痛みを緩和する方法

膝を安定させ、負担を減らすサポーター・テーピングをつけたり、市販の湿布や塗り薬で炎症を抑える消炎鎮痛剤を使ったりすると、痛みを緩和させることができます。

外科的手術

痛みが持続しており、歩行困難になり生活が制限される場合、また変性が進行して夜間でも痛む場合は、外科的手術が提案されることがあります。
手術の成功率は高いと言われており、術後に痛みが大幅に軽減して活動的な生活が取り戻せることができます。

「手術をすすめられたが不安」という人も少なくない

膝の痛みでお悩みで、手術がすすめられた場合は、不安に思う方も少なくありません。
近年は手術の機器や技術が進歩して術後のリスクが低下しているものの、術後の感染症、血栓、人工関節の緩みを恐れることはあります。

不安に思う場合は、セカンドオピニオンを受けることもおすすめです。

セカンドオピニオンとは英語の「Second Opinion」で、「第二の意見」と意味をしています。ある病気や症状に対して、多くの医師から意見を聞き、最適な対策を選んでいくのです。
現在診療を受けている医師とは別の医療機関の医師に相談して、治療方針を比較して最善の治療法を選択できます。